子宮内産卵

20XX年。
人間の食用、装飾用、観賞用、ペット等の生物以外、つまり人間の生活に直接役立たない生物はほとんどが絶滅の危機に瀕していた。
それにより自然界のバランスはことごとく崩れていく。
しかし、その生物だけは違った。
コンクリートで覆われた地面の下で、人間が排出した化学汚染物の影響を受け突然変異を繰り返しながら、彼らは種の保存方法を模索していた。
いや、下等動物の彼らに〝頭脳〟が存在するわけがない。それはまさに神が与えた知恵なのかもしれない。
人間への戒めのために・・・。

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